激変の時代に価値を創造できる次世代リーダーとは 〜現役日本語経営者が次世代リーダー育成の打ち手を語る~ ウェビナーレポート <パート1>

10月28日(木)Linc主催ウェビナー【激変の時代に価値を創造できる次世代リーダーとは〜現役日本語経営者が次世代リーダー育成の打ち手を語る~】を開催しました。

今回は、日頃お付き合いのある日本語学校の先生方、オフラインではLincのオフィスにて25名、オンラインでは55名、合計80名の方にご参加いただきました。

■今回ウェビナーテーマの背景

経営資源の4要素は、経営を行ううえで必要とされる「ヒト・モノ・カネ・情報」です。 人的資源とはこの中の「ヒト」で、「モノ・カネ・情報」はすべて、ヒトによって操作されます。ヒトがいて初めてカネが動き、ヒトがいて初めてモノがつくれます。情報も、ヒトがいて初めて集められ、活用できます。企業活動のすべてはヒトから始まりますし、ヒト以外の経済資源は、ヒトによって如何にも変化できるのです。

人材育成とは、企業のビジョンやミッションに共感し、さらなる発展の要となる人材を育てることです。人材育成は短期的スパンだけで考えるものではありません。企業がこの先5年、10年、50年と成長していくために、どのような人材を配置し、どのような戦略を立てて実行していくのかが鍵になります。

会社を率いる人材、いわゆる次世代リーダーとは、企業の次の時代を担う幹部候補や経営者候補を指す言葉です。

激変する環境の中で針路を示し、多様性のある従業員を束ねて、ステークホルダーにポジティブな影響を与えられるリーダーが必要としています。既存事業を磨き込む<深化>、新規事業を創出する<探索>に挑む、「両利きの経営」を機能させる次世代リーダーも必要不可欠です。

日本語学校だけでなく、多くの日本企業では高度情報化や科学技術の進歩、少子高齢化や人材の多様性の高まり、そしてコロナ禍による急速な働き方の変化など、企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化する今の時代、このような変化に柔軟かつスピーディーに対応できる次世代リーダーがますます必要となります。
しかし、こういった次世代リーダーの育成がうまくいかないのは、下記の課題があげられます。


■課題
①経営戦略の中で優先順位が低くなりやすい
②次世代リーダーを育成する体制が整っていない
③次世代リーダーの選定基準や選定方法がわからない
④育成の効果が見えづらい

リーダー育成は、重要な反面で、現在の目先のことしか考えられていない方が多いのではないでしょうか。また、どう育成すればいいか?マネジメント方法は?リーダー選定の基準は?様々な疑問が浮かび上がってきます。すぐに効果がでないので取り組みに時間がかかるのも事実です。

ここで、Lincの人材育成において、大事にしている価値観「Lincer Spirit」をご紹介致します。(下記スライド参照)
Lincとしての次世代リーダーに関する考えとして、もこれらの価値観が関係しています。経営陣、メンバー全員の共通認識として、どんな業務に対しても、この価値観を元に日々取り組んでいます。全員が主人公意識、目的意識を強く持ち、立場関わらずマネジメントできるチャンスがあります。

ここまで「次世代リーダーとは何か」についてご紹介させていただきましたが、次世代リーダーの存在や育成が、今後の日本語学校経営に大きく影響すると考えています。
そこで、今回は次世代リーダーに関するお考えを持っていらっしゃる現役日本語学校経営者3名の先生方をお呼びし、お話しいただきました。

今回はこのセミナーのレポートを2回に分けてお届けします。前半では、インターカルト日本語学校 加藤校長先生の発表内容についてご紹介致します。


■ゲスト①:インターカルト日本語学校 加藤校長先生


1.激変をどう乗り越えてきたか:過去に学ぶ

インターカルト日本語学校は、1977年創立後、日本語教育業界で起こった様々な事件や課題に直面し、立ち向かってきました。バブル崩壊、入国在留審査厳格化、リーマンショック、東日本大震災など、業界内や世の中で起こった出来事を照らし合わせながら、その頃学校ではどんな出来事が起きていたのか、お話しいただきました。


2.「脱・日本語学校」宣言:今、そして未来へ向けて

「脱・日本語学校」宣言とは、日本語学校が留学生のためだけの学校や先生ではないことを表しています。日本語学校では外国人材育成が目指すところの認識として、外国人受け入れ教育の経験や知見を生かし、日本語を身につけてもらうだけでなく、日本の社会と文化を知り、理解して行動できる人材育成を目指しています。(上記スライド参照)

インターカルト日本語学校では、下記の5つのミッションを掲げ、上記目標を達成するため、日本語教育に関する様々な取り組みを行なっています。


①日本語教師の活動範囲を広げるための学びと活躍の場を提供します

インターカルト日本語学校 日本語教師養成講座 通信コース主催、定期的なセミナーの実施

②あらゆる分野で活躍できる日本語教育人材を育成します

2021年1月開講 日本語教師養成講座 通信コース

日本語教育のあらゆる対象者に向けて:
就労者・介護・難民・児童生徒・海外・生活者・留学生

③日本全国にネットワークの拠点を作り、地域の活性化に貢献します

日本語教師養成講座サテライト・文化庁事業での連携:
日本全国で6地域、海外ではマレーシアに拠点を置く

④いつでもどこでも学習できるICT教材の開発を進めていきます

・e-ラーニング「スーパー日本語」、アプリ「Finger Board」の開発
・オンライン授業
・ハイブリッド授業

⑤外国人材に関わるあらゆる機関と連携し、多文化共生社会における価値を共創していきます


3.価値を創造できるリーダーとは:次世代へ向けて

日本語学校の現状認識として、新型コロナウイルスの影響で大きく変わりました。特に、「弱み」の部分にある「学生/教師のITへの親疎差」については、新型コロナ感染拡大がきっかけで、学生と教師にはITリテラシーの差が顕著に表れたかと思います。「脅威」では、海外への人材流出や他業種からの参入も恐れられている事柄です。

経営者、リーダーに必要な素質とは何か?5つのポイントが上げられました。

  • 世の中の動きに敏感で、それを客観的に受け止められる人
  • 思い、志、信念、哲学を持ち、ぶれない人
  • 時にグレーも認め、臨機応変の対応ができる人
  • 荒波を乗り越えることをも楽しめる、悲観的ではない人
  • 人が好きで、何に対しても誠実である人

リーダーとは常に同じ考えを持たなくて良い、リーダーは1人だがいろんな考えを持ち、「判断力」が重要と考えています。

インターカルト日本語学校では、全職員と校長が1 on 1の面談を行なっています。個人に対して個人的指針をヒアリングし、職員を複数の部署を混合させた複数のプロジェクトグループに分け、目標値の達成に向けてそれぞれが動いていく仕組みを作っています。(上記スライド参照)

ここまでお読みいただきありがとうございました。
与野学院日本語学校 谷校長先生、カナン国際教育学院 木下理事長の発表についてはウェビナー実施レポート(PART2)でレポートします。


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■株式会社Lincについて
Lincではインバウンド・タレントの「日本に来て良かった」を最大化させることで多様性と包容力溢れる社会の実現というビジョンを掲げております。少子高齢化という、抗えない大きな波が押し寄せてくる日本において、優秀なインバウンド・タレントの増加は日本という国の持続的発展に必要不可欠だと我々は確信しています。そのために私たちはお客様のニーズに応えるべく、常にユーザーである学生や日本語学校をサポートすることによって信頼関係を構築してまいりました。またLincはこれまで投資家から累計2億円近くの資金調達を完了しており、この話題が日本経済新聞にも掲載されました。

 (※参考 日本経済新聞掲載記事)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58522900X20C20A4XY0000/

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26848240T10C18A2XY0000/

はたらくFUND(新生企業投資グループ及び一般財団法人社会変革推進財団)資本参画のニュースが日本経済新聞で取り上げられました!(2021.10.4付日本経済新聞より)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC015P40R01C21A0000000/

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