“検索しない”Z世代に刺さるアプローチ方法とは 〜今後の学生募集のカギは「SNSでの学校ブランディング戦略」にあり!〜 ウェビナーレポート <パート1>
4月27日(水)Linc主催ウェビナー【“検索しない”Z世代に刺さるアプローチ方法とは〜今後の学生募集のカギは「SNSでの学校ブランディング戦略」にあり!〜】を開催しました。
今回は、日頃お付き合いのある日本語学校の先生方より合計30名にご参加頂きました。(ZOOMにて17名、Lincのオフィスにて13名)
今回はこのセミナーのレポートを2回に分けてお届けします。前半では、下記の項目1〜2をご紹介致します。
1.デジタルテクノロジーと共に育ったZ世代及び親世代
2.ソーシャルメディアにおいて、Lincは何をやっているか
3.日本語学校 / 企業の課題及び解決策
4.日本語学校 / 企業に対してのサポート
■今回ウェビナーテーマの背景と目的
<背景>
★学生募集の多様化:
・入国制限緩和で新規外国人留学生が入国してきているものの、依然として経営状況が良いとはいえない状況が続いています。目の前にある入国対応で追われている中、学校経営者として今後の収益アップの方法、つまり学生募集戦略を常に考えなければなりません。
★募集ターゲットであるZ世代の情報収集方法の変化
・日本語学校の募集ターゲット層が、95〜00年代生まれ、いわゆる「Z世代」と呼ばれる世代とその保護者になるためです。時が経つにつれ、ターゲット層の考え方や情報収集方法が変わっていきます。例えばZ世代の特徴として、デジタルネイティブであり、テレビや新聞を利用した情報収集ではなく、SNSやインターネットを使ったものが中心となります。
<目的>
①学生募集のターゲットであるZ世代を知ることで、今後の学生募集のヒントを見つけるため
②多様な学生募集方法を知ることで、少しでも多くの学生募集ができ、且つコストを抑えられるため
■1.デジタルテクノロジーと共に育ったZ世代及び親世代
・Z世代とは何か?
【Z世代の意味・語源】
元々はアメリカから伝わった世代分類を指す言葉で、ジェネレーションZから生まれました。
(Z世代の親世代はX世代、Z世代とX世代の間のY世代もありますが、概ね「世代を表す言葉」と認識すれば良い)
【Z世代の年齢】
Z世代の年齢は大体25歳以下の若い世代を指しています。これから社会の中心となっていく世代ですが、企業のサービス内容によっては、この世代が中心の場合もあります。
(10代向けのゲーム会社や、ティーン向けのファッション関連、バイト求人・新卒・第二新卒ぐらいまでの転職・求人サイトなど)
【Z世代の特徴】
Z世代は情報に多く触れているため、ミドル世代(※)以上と比べると様々な面で違いがあります。もちろん個人差はありますが、傾向として以下のような特徴があると言われています。
特徴の一つとして、マスメディア離れが顕著であること。インターネット環境での情報収集が当たり前のZ世代。そしてもう一つ真っ先に挙がるのは、情報収集の違いです。
Z世代はテレビの視聴時間よりもYouTubeやSNS等のインターネット利用時間が多く、年代が若くなるほど顕著です。
Z世代は新聞やTVといった媒体から離れており、Webメディアでの情報収集が当たり前の状態になっています。
TVや新聞などの媒体は「自分自身が興味がない情報も多々入っている」ことがあり、情報過多の環境で育ったZ世代には「自分にとって不要な情報を取捨選択する」というスキルに長けている傾向があります。
そういった事もあり、Z世代には自分自身に必要な情報を得やすい、Web媒体利用が進んでいったのでしょう。
参考:Z世代とは何歳から?意味や特徴・由来を簡単に・わかりやすく解説!Z世代の年齢は?
https://www.job-terminal.com/features/Z%E4%B8%96%E4%BB%A3/
※ミドル世代とは?
ミドル世代とは35歳〜54歳までを表す単語です。
参考:変わりつつあるミドル世代市場、中高年求人で成功する方法https://www.ecareerfa.jp/know-how/guide/step03/13
・なぜZ世代へのプロモーションが必要なのか?
中国IT大手会社Tencent社が発表したデータによれば、2021年の時点で、中国のZ世代の人口は3.7億人に上り、これはおよそ中国の総人口のおおよそ4分の1近くを占めていることになります。また、彼らの親世代の人たちも、同じく総人口の4分の1近くを占めており、Z世代とその親世代の人たちを合わせると、全体の人口の半分近くを占めていることになります。
したがって、彼らは日本語学校にとって、非常に重要なターゲットになる可能性を秘めています。
・アフターコロナにおける日本留学需要
「中華人民共和国教育部」という機関が発表したデータによりますと、(上記スライド参照)2021年、大学入試で日本語の試験を受験したZ世代の人数はなんと25万人を突破し、2022年には75万人に達成する見込み、との公式の発表がありました。
現在「高考」と呼ばれる大学入学試験では、英語の代わりに日本語の試験を受けることが可能で、日本語を選ぶ人の割合は年々右肩上がりになっています。
また、「新華社」という機関が発表したデータによれば、(上記スライド参照)2021年コロナの影響を受けたのにも関わらず、彼らの「留学したい」という気持ちはむしろ28.6%も増加しました。しかし、その中で実際に入国できた人数は去年の時点では5万5千人のみです。また、公式の発表によると、今年2022年はおおよそ18万~20万以上の人たちが日本への留学を強く希望している、というデータがあります。
ここまで紹介してきたデータが示す人たちは、あくまでまだ中国にいて、日本に入国していない人たちです。
このデータだけでも、これだけの多くの人たちが留学を希望しているということが分かります。また、このグラフから見ても分かるように、今後留学を希望する人数は年々右肩上がりに増加することが予測できます。
したがって、この絶好の機会を逃さないよう、今すぐにでもプロモーション活動を始めていく必要があるわけです。
・Z世代に対して、どこでアプローチできるのか?
こちらは、「Quest Mobile」というところが2021年5月に出した、中国ソーシャルメディアの利用者数をまとめたデータです。(上記スライド参照)赤で囲っているものが、日本でよく利用されているSNSに該当するものです。例えば一番左の黄緑色のアイコンのものは、中国版LINEのWeChatで、その隣の音符マークのアイコンのものは、中国版TiktokのDouyinです。その中でもWechatは、電話やメールのように、誰かとのやりとりをする際に必要なアプリなので、利用者は必然的に多いのですが、ショートビデオを専門としているDouyinの利用者数も非常に多く、7億人以上の人が使用しています。この数字から、現在中国でショートビデオがいかに需要があるかが見て取れるのではないかと思います。
さて、先ほどご紹介した中でZ世代が最もよく使用し、さらに彼らに最もアプローチしやすいプラットフォームは、こちらのDouyin、Bilibili、WeChat、RED、Weiboの5つです。
現在、Z世代の間では、DouyinやREDといった動画関連のプラットフォームの利用時間が増加し、逆にWeiboの利用時間が減少しているため、彼らとアプローチする機会を増やすためには、これらのメディアを上手く使いこなしていく必要があります。
■2.ソーシャルメディアにおいて、Lincは何をやっているか
・ユーザー
ユーザーに対する価値の創造と提供
Z世代にとっての価値:
① コミュニティへの帰属意識形成
② 学生の学習意欲と達成感の向上
保護者にとっての価値:
日本留学についての情報を常に共有し、留学、及び日本での生活に対する不安感を取り除く
・内容
例として、Lincが運用しているSNSの一部をご紹介いたします。
(1)RED(フォロワー数:7.1万人)
ターゲットが日本語学習者で、かつ安心感、幸福感といった価値を届けるとしたら、例えばLincが運用している「清水崇光」のアカウントでは、主に中国語で日常的によく用いる表現を日本語に置き換えた場合、どのように言うのかという内容を発信しており、日本語学習者が動画を見たあとすぐに使うことができるような、役立つ表現をたくさん紹介しています。
また、こちらのアカウントは立ち上げてまだ半年ほどですが、この半年間でフォロワーが6万人以上増加し、またフォロワーの70%以上が先ほどご説明したZ世代の方々です。
また、時々ライブ配信を行うことがあるのですが、その際も日本語学習者、及び日本に興味があるZ世代の方々がたくさん見に来て、質問を投げかけてきてくれたりなど、相互的なやりとりをたくさんすることができます。
(2)Douyin(フォロワー数:5.1万人)
日本への留学を希望されている方のニーズに応えるため、日本語学校や日本の生活に関する情報を、ショートビデオ形式で面白く紹介しており、またこれまでにたくさんの日本語学校様と提携させていただいております。
(3)Weibo(フォロワー数:10.1万人)
東京留学というアカウントを用いて、日本の生活や文化に興味がある方々へ向けて、現在日本でリアルタイムでトレンドになっていることや、日本の独特な文化について発信しています。
・アカウント運営
より円滑なコミュニティ運営を図るため、現在10個以上のコミュニティを立ち上げ、ユーザーと双方向で様々な情報の共有を行っています。
これらのコミュニティは、ユーザーのニーズに基づいて分けられており、またそれらのコミュニティ内に所属するユーザーのニーズとマッチする情報を発信しています。(上記スライド参照)
Wechatのコミュニティ以外に、他のプラットフォームでもユーザーのニーズに基づき情報発信を行っています。
例えば、REDのアカウントでは、日本への留学を希望している人、及び日本で留学している人に向けて、生活で役に立つ知識や留学情報を発信しています。
・ルート
こちらは、プラットフォームごとに毎月の広告掲載の運用結果を図で表したものです。(上記スライド参照)この3つのプラットフォームを見比べると、最も低コストでフォロワーを多く獲得できているのはREDで、フォロワー1人あたりにかかるコストはおおよそ13.87円、四捨五入すると14円程度で、毎月多いときで8649名、四捨五入すると8700名の新規フォロワーを獲得できております。また、REDの広告は拡散率も非常に高いため、内容が良ければ、フォロワーを増やせるだけではなく、日本への留学に興味を持ったユーザーのもとへこちらの情報をたくさん届けることができ、またそのまわりのユーザーにも情報が拡散され、とても良い循環を生み出すことができます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
下記の項目3〜4については、ウェビナー実施レポート(PART2)でレポートします。
3.日本語学校 / 企業の課題及び解決策
4.日本語学校 / 企業に対してのサポート
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