満足度100%!/INGS×Lincの共催セミナーレポート

株式会社Lincは、グロハブ(Global Hub)導入ユーザーの株式会社INGSをお招きし、共催セミナーを開催しました。外国人材の定着率90%以上を誇る同社の成功事例をもとに、本レポートでは採用・定着支援に関するINGSの取り組みを紹介しています。また、懇親会では外国人材の採用・定着に取り組む人事担当者同士の交流や活発な議論が生まれました。その様子もぜひご覧ください。

登壇者

目次

1.外国人材の採用のきっかけと自社支援について
2.採用計画と配属戦略
3.外国人材のサポート
4. 特定技能2号に向けた支援
5. グローバルハブの活用
6. その他質問回答など
7.懇親会と満足度アンケート


1. 外国人材の採用のきっかけと自社支援について

INGSが外国人材の採用を決めたのは、上場を見据えた出店計画にあります。有効な人員確保の手段になると考えたため、まずは一人目を採用。配属後に活躍したことから、本格的に拡大をしています。

また、当初から自社支援を決めており、それをサポートするパートナーと出会えたことも大きな要素でした。急拡大をする中でもランニングコストを抑えることに成功しています。

自社支援のために、母国語でのサポートができる人材を採用し、強化したことで、定期的な面談でのケアや、社内懇親会によるオンボードにも成功。スタッフの定着率向上につなげています。外国人スタッフの変化に気づきやすくなり、「懇親会に参加しなくなった」「元気がない」などの兆候を早めに察知。迅速な対応が可能になりました。

2.採用計画と配属戦略

急拡大をしながらも、受け入れ側・入社者双方の負担を防ぐために採用計画を設計しています。各店舗の顧客層やスタッフ数を考慮し、業態ごとに採用方針を調整。平均すると店舗数×1.1倍を上限に設定することで、円滑な受け入れに繋がっているといいます。

また、配属については各店舗のニーズを人事がヒアリングし、決定。営業部長と調整を行い、現場と齟齬が出ないよう配慮しています。

求職者の希望勤務地については、「実は知っている地名を希望しているだけ」ということもあるため、本人との面談の中で解決しています。中には「大仏が見たいから神奈川県が良い」というお話しもあったようで、会場も盛り上がりました。県外の配属予定先からでも交通の便があることを伝えると、納得するなど、意外と対話してみないとわからないこともあるのだそうです。

3. 選考とグローバルハブの活用

INGSでは選考において、日本人採用と外国人採用でプロセスを明確に分けています。外国人採用を本格的に推進するタイミングで、グロハブを導入。属人化の解消と業務効率化、最適な人材マッチングの増加につなげています。

例として複数の紹介会社から候補者が推薦されると、同名の別人か、重複かの判断に迷うこともあります。また、人事が複数名で管理するにあたって、Excel管理では限界を感じていたものの、その不便さがなくなりました。

さらにグロハブのマッチング機能により、最適な人材の推薦が増えて、採用数の増加にも寄与しています。結果として100名を超える候補者の選考をスムーズに進め、グロハブ導入翌年には30名以上の採用に成功しています。

面接では、カジュアル面談で日本語の理解力、会話力をみています。たとえば、はい。と回答するだけでは乗り切れない質問をすることで対応を見ることもしています。スクリーニングしてから本選考を開始することで、効率よく見極めを進めています。

4.外国人材のサポート

配属後は教育するペース配分は考慮しつつ、国籍を問わず同じ人財として、平等な評価ができるように体制を整えています。孤独感を持たないよう、母国語でのサポートをし、懇親会や面談の場で定期的にフォローすることで定着にも結び付けています。

5.教育・育成と資格取得支援

特定技能2号に向けての学習支援にも力を入れています。フリガナがなくても読めるようになるために、テキストの読み合わせを行い、ミニテストを実施。反復練習の手伝いを会社主導で進めています。

こちらは人事のマルフ氏が主導して実践。事例集はYouTubeを参考にしたり、テスト問題の作成には生成AIを活用したりと、前例のない中で取り組みを進めています。

資格取得者には祝い金を支給。資格取得による昇格機会を増やし、定着促進を図る目的で力を入れているといいます。外国人材採用を開始してから2025年3月まで、離職は10%を切っています。

6. その他質問回答など

早期キャッチアップの重要性についての話もありました。退職の意志を伝えた方を止めることは非常に難しく、離職率の低いINGSであっても、成功したことはないといいます。また、国籍ごとの傾向や、面接時のよくある話でも、盛り上がりました。

7. 懇親会と満足度アンケート

セミナー・パネルディスカッションパートのアンケートを経て、懇親会がスタートしました。懇親会では軽食とともに、INGSが展開する居酒屋『焼売のジョー』の焼売も振る舞われました。人事の皆さんで近況を話したり、思わぬ発見があったりと、とても盛況な会になりました。

アンケートの集計結果は満足度、おすすめ度は共に100%という数字になりました。また、上の表は参加者の声の一部です。

多くの参加者が、外国人材の採用や定着に関する具体的な解決策を知ることができた点に、大変有意義だったと感じたことがわかりました。具体的な話について、実際の業務の参考にするという声もあり、実践のための学びの場になることができたと読み取れます。

まとめ

今回のセミナーでは、株式会社INGSの成功事例を通じて、外国人材の採用と定着支援に関する具体的な取り組みや課題解決策が共有されました。外国人材採用のきっかけから、配属・育成・資格支援、そして定着施策まで、実際の事例を基に多くの学びが共有されました。

特に、①明確な採用計画、②早期の関係構築、③教育・キャリア支援の3点が、定着率向上のカギとなります。今後、外国人材の採用を進める企業様にとって、今回の事例が実践的なヒントとなれば幸いです。

株式会社Lincは今後も外国人材の採用・定着に取り組み、企業間交流の場を創出します。先進的な取り組みや好事例を企業の垣根を越えて共有し、外国人材が「日本に来て良かった」と感じられる環境づくりに取り組んで参ります。