「日本語学校におけるICT教育の取り組みとその課題」 第二弾 セミナーレポート<パート1>

3月24日(水)Linc主催セミナー日本語学校におけるICT教育の取り組みとその課題 第二弾」を開催しました。

これまでLinc主催のセミナーはオンライン として開催してきましたが、今回は
初めてオフラインとオンライン同時に開催しました。

コロナウイルス感染拡大防止対策として、また初回ということもあり、日頃お付き合いのある日本語学校の先生方9名、発表者2名を招待し、オンラインでは42名、合計53名の方にご参加いただきました。

つい先日、2021年4月のビザ交付結果が発表され、申請数及び交付数は例年に比べ、入学予定者数が減ってしまったという結果になり、今後の学校経営に関して不安や心配もあるかと思います。

そんな経営状況の不安を少しでも解消できるように、2つの切口を元に、ICT教育を活用した学校運営方法及び外部に向けて、新しい宣伝手法を2名のパネリストからご紹介していただきました。

今回はこのセミナーのレポートをパート1、パート2の2回に分けてお届けします。

前半では、パネリストである東京中央日本語学院(以下、TCJ)執行役員 

中澤匠氏の発表内容についてご紹介致します。

■テーマ①:学校経営におけるコスト削減方法
■パネリスト
東京中央日本語学院(以下、TCJ)
執行役員 中澤匠 氏

■テーマ②:学校として収益を上げるための解決策
パネリスト
北京巨眼文化伝媒有限会社
副社長 中澤亮太 氏

■パート1 学校経営におけるコスト削減方法「日本語教育現場におけるデジタル推進〜ITツールを活用した業務改善方法〜」

TCJが取り組んでいるデジタル化について、教育の視点にフォーカスした形で下記の2つの視点からご紹介いただきました。

①顧客接点
②業務改善・コミュニケーション

■① 「顧客接点」

学生向けのデジタル化について、下記の3つのキーワードに基づき、お話をいただきました。

1.在日・オンライン受講生向けハイブリッド型授業

TCJでは、在日外国人向けの日本語授業も提供しておりますが、オンラインとオフラインのハイブリッド型授業を取り入れています。2020年度からは、留学生にも同様の形式を取り入れていました。ハイブリッド授業には以下の3つのメリットがあります。

・教室と自宅、授業を受ける場所を日によって選びたい学生に選択肢を提供できる
・地方、国外からの受講生も参加可能
・授業コスト効率の改善

2.学生My page

学生⇄先生同士の口頭やプリントでの情報伝達が中心でしたが、より効率化を計るために、学生My pageを作成しました。これにより、いつでどこでも情報確認ができるようになりました。

 

3.アセスメントのオンライン化

学校内で行われているアセスメントもオンライン化を進めています。
クラス分けテストや定期試験、宿題のやりとりもオンラインでのやり取りで完結できるような取り組みを進めています。

■② 「業務改善・コミュニケーション」

続いて、学校内においての業務改善及びコミュニケーションツールについてご紹介いただきました。

1.社内コミュニケーション

●社内コミュニケーションツール:Slackを採用(メールは履歴を残す場合にのみ利用)
●必要書類の共有:Googleドライブ
●連絡会:ZOOM(1分で済ませる)

2.共有プロジェクト管理ツール

組織プロジェクトのガントチャートはGoogle Spreadsheetで運用していたが、TrelloとプラグインのEleganttを利用するオペレーションに移管しました。

3.教務ポータル

教師間での効率的な情報共有及びナレッジマネジメントのため、教務ポータルサイトを活用しています。授業記録だけでなく、自作教材や授業アイデアナレッジの共有ができます。

4.学生基幹システム

TCJでは2017年に電子出席簿機能を含む学生管理システムを開発・リリースしましたが、運用・保守コストが重く、スピード感にも欠けるため、Kintoneを使って学校基幹システムを自作することを決定しました。

5.Kintoneで実施する学生管理業務

・学生基本情報の入力・参照
・外部試験結果、内部試験結果の記録(EJU/JLPT/期末/各種技能アセスメント)
・面談カルテ
・進学情報の入力
・電子出席簿
・入管申請書類の出力、証明書発行
・請求、入金業務

ここまでお読みいただきありがとうございました。
北京巨眼文化伝媒有限会社 副社長 中澤亮太氏の発表についてはセミナー実施レポート(PART2)でレポートします。

■最後に

セミナー終了後には、参加者同士の交流会を行い、各学校での情報交換を行いました。昨年は、コロナウイルス感染拡大のため、オフラインでの開催や交流会の実施はできませんでした。今回は人数を絞っての開催となりましたが、感染状況が落ち着きましたら、少しずつ人数を増やして沢山の先生方が交流できるような機会を作っていきたいと思っております。
来月以降もセミナーを企画中ですので、ご期待ください!

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■本件についてのお問い合わせ

①お問い合わせ先:https://www.linc-info.com/contact/

件名に日本語学校におけるICT教育の取り組みとその課題」を記入の上、必要事項を入力してください。 追って当社よりご連絡差し上げます。

②電話でのお問い合わせ:03-6240-2155(株式会社Linc)まで直接お問い合わせください。 

ご不明な点等ございましたら遠慮なくお申し付けください。

 

■株式会社Lincについて

Lincではインバウンド・タレントの「日本に来て良かった」を最大化させることで多様性と包容力溢れる社会の実現というビジョンを掲げております。少子高齢化という、抗えない大きな波が押し寄せてくる日本において、優秀なインバウンド・タレントの増加は日本という国の持続的発展に必要不可欠だと我々は確信しています。そのために私たちはお客様のニーズに応えるべく、常にユーザーである学生や日本語学校をサポートすることによって信頼関係を構築してまいりました。またLincはこれまで投資家から累計2億円近くの資金調達を完了しており、この話題が日本経済新聞にも掲載されました。

(※参考 日本経済新聞掲載記事)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58522900X20C20A4XY0000/

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26848240T10C18A2XY0000/

会社概要等、詳しくはLinc公式ホームページをご確認ください。

https://www.linc-info.com/